【舞台照明家になりたい!】専門学校には行くべき?仕事内容や給料を聞いてみた | それがクリエイター!

【舞台照明家になりたい!】専門学校には行くべき?仕事内容や給料を聞いてみた

クラゲさん

クラゲさん

私は舞台照明の仕事に従事している、舞台照明家のクラゲと申します。

この仕事に就こうと思ったキッカケは、高校のときに演劇部に入ったのがキッカケでした。

役者になりたいと思っていたのですが、一年生は裏方もしなければならず、そのときに照明がおもしろそうだと思って選んだのがキッカケです。

演劇部では近くの文化会館で定期公演を行うので、そのときに文化会館のスタッフに照明を教えてもらい、この照明を仕事にしてみたいと思いました。

では実際に、舞台照明の仕事について詳しくお伝えしていきます。

舞台照明家って一言でいうとどんな仕事?

舞台照明の仕事は、照明をどう当てるか、どこに照明機材をセッティングしてどの機材をどのように当てるかをプランニングし、実際に照明機材をセッティングして調整、プログラミングをして本番でオペレートする仕事です。

舞台照明家の詳しい仕事内容は?

舞台照明の仕事は演劇やライブ、クラシックコンサート、ダンス、オペラ、バレエ、ミュージカル、野外イベントなど様々です。

また、舞台照明の仕事には様々な形態があります。

一番多いのが、文化会館や市民ホールなどいった公共ホールなどで利用者がピアノ発表会やダンス、吹奏楽の定期公演といった催し物を行うときに照明のオペレートを行う仕事です。

この場合は毎日同じホールで仕事しています。

次に多いのが、ライブや演劇などで照明を作ってオペレートをする仕事です。

この場合は、イベントをする会場に照明機材などを持って赴きます。

それからライブハウスの照明オペレート。

そのライブハウスで行われるライブの照明操作を担当します。

大きなライブなどは、専属の照明さんがアーティストとともに来て照明オペレートすることもあります。

他にはホテルに入っている宴会場や結婚式場や舞台のないイベントスペースでの照明オペレートなどもあります。

舞台照明家は未経験からでもなれる?

舞台照明の仕事に従事する上で一番多いのは、舞台関係の授業を行う専門学校や大学にかよって基礎的な知識や技術を身に付けた上で舞台照明の会社もしくはライブハウス、劇場へ就職する方法が一般的です。

しかし、未経験で照明会社や劇団やライブハウスに就職し、現場で経験を積んでいく人も少なくありません。

また、学生時代に演劇サークルや劇団に所属しているうちに基本的な知識や技術を身に着けてしまい、そのままフリーランスで活動している照明家もいますし、独学でライブ照明をやっている照明家もいます。

ですので、舞台照明の仕事がしたいと思ったら、まず自分に合いそうな方法を選んでみるというのが一番です。

舞台照明家に資格は必要?

照明家には、「照明技術者認定2級、1級」という資格があります。

2級は実務経験1年以上で筆記試験と実務試験がありますが、照明技術を教える専門学校や大学を卒業するときにもらえることがほとんどです。

1級に関しては、実務経験5年以上で筆記試験のみです。

しかし資格よりも実力が物を言う業界ですので、この資格を持っていない舞台照明家は多くいますし、持っていなかったとしても何ら問題はありません。

照明を使うには電気が必要なので、「第二種電気工事士免許」は持っていたほうが仕事をする上で非常に役に立ちます。

舞台照明家にはどんな知識・技術が必要なの?

舞台照明家に必要な知識は、基本的な舞台用語です。

舞台用語には舞台全般に関わる様々な呼び名や専門用語が使われています。

この舞台用語を知らなければ仕事ができませんので必須です。

ただ演劇や吹奏楽、ダンスなど舞台を使っていくうちに覚えますので、まずは舞台に関わってみることがおすすめです。

次に重要なのが電気の知識です。

電気の使い方を誤れば、最悪な事態を招く恐れがありますのでまず最初はオームの法則だけでも覚えておいてください。

続いて照明機材の知識。

照明は多くの専門的な機材を使います。

まずは簡単なスポットライトの名前と照明設備の名称だけでも大丈夫です。

以上の知識は、舞台に携わっていれば必ず身に付くので心配いりません。

それでもわからなければ聞いてしまいましょう。知らないことより怖いのは知ったかぶりをしてしまうことです。

知ったかぶりで失敗したり事故を起こすよりは、聞いてしまったほうが安心できます。

舞台照明家の就職先にはどんな場所がある?

下記は舞台照明専攻がある専門学校「日本工学院」卒業生の主な就職先です。

アートコア、ASG(アート・ステージライティング・グループ)、オフィス新音、金井大道具、共立、劇光社、劇団四季、シアター・ブレーン、シミズオクト、松竹衣裳、世田谷パブリックシアター、綜合舞台、宝塚舞台、テイク、電音エンジニアリング、東京朝日照明、東京舞台照明、東舞トータルサービス、東宝舞台、特効、トラパル、日生劇場、俳優座劇場、ハートス、パシフィックアートセンター、バンケット・プランニング、プランニング・アート、明治座舞台、ライティングカンパニーあかり組 ほか多数 50音順

<引用元>http://www.neec.ac.jp/department/creators/show/carriersupport/

照明会社は演劇専門、ライブ専門、劇場管理専門と様々です。

自分がどういう照明をやりたいかで就職先は変わります。

舞台照明家の給料はどのくらい?

ピンきりですが、会社に所属した場合は手取り16万円からとかなり低いです。

新人の頃は、朝早くに機材倉庫で荷物を積んで現場までトラックやバンを運転して向かい、仕込みから撤収まで仕事したら荷物を積んで機材倉庫まで運転して戻り、機材を下ろして倉庫にしまってから家に帰るという事が多いので、早朝から夜中まで働くことになります。

また、ツアーに出たら2週間くらい家に帰れないということもあります。

それでも新人は給料は上がらないということは覚悟しておいてください。

徐々にレベルが上っていけばもっと上がりますが、それも会社によりけりです。

ですので、ある程度実力がつく3年くらいでフリーランスになる人も多くいます。

フリーランスだと仕込みから撤収までの作業で1日1万8千円〜2万2千円のギャランティーが通常です。

自分で照明プランニングすればもっと上がっていきます。

それに、仕事次第では会社員よりも稼げるようになります。

舞台照明家になるために学校に通う必要はある?

上記で述べたとおり、舞台照明の仕事は学校に通わなくても独学である程度は取得できる技術です。

ある照明家は、「学校というのは高い授業料を払って業界のツテをつかむために通うところだ」と言っていました。

逆に言えば、ツテさえあれば仕事は舞い込みます。

技術は実際に仕事をしていく上で身に付いていきます。

私の周りにも演劇をやっていくうちにツテが増えて紹介で仕事が舞い込むようになり、やがて自分の会社を興した人もいます。

そういったツテも技術も知識もない場合は、専門学校や大学に進学することもおすすめです。

舞台照明家になるためには

舞台照明の仕事をしたいけど、どうしていいのかわからないという場合は、自分がまず身近に舞台に接することができる環境を作ってください。

ヒップホップやフラダンスを習って発表会に出る、吹奏楽部経験者なら市民楽団に所属してみる、思い切って演劇の世界に飛び込んでみる、ライブハウスに行ってみる、近くの文化会館のホールで行われている催し物に参加してみるなどなど。

そこから、舞台照明がどういった世界であるかが見えてくるはずです。

もし機会があれば、そのホールや劇場の照明担当者に話しかけてみてください。

舞台照明家にとって、自分の仕事に興味を持ってくれることはとてもうれしいことです。(中には「この業界はやめておけ」と言う人もいますが。)何か少しでも役に立つ情報をくれるかもしれません。

舞台照明の仕事をしたいと思ったら、まず自分で行動を起こしてみてください。

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